第85回ライブ(2/13)
「え?私が変えるんですか? やりますけど。。。」
ゲスト:小巻亜矢さん


第85回最高の居場所ライブ
「え?私が変えるんですか? やりますけど。。。」
株式会社サンリオエンターテイメント取締役の小巻亜矢さんの組織改革事例

期日:2016年 2月13日 13:00−17:30
場所:シャローム南風 地域交流スペース
参加者:25人

(1)チェックイン みんぐるでゲストの小巻亜矢さんも一緒に実施
 参加者の自己紹介(お名前+どこから来たか+今日何を楽しみに来たか?)
IMG_5081
(2)小巻亜矢さんのサンリオピューロランドでの取り組みのストーリーの講演
自らの意志ではなく、運営に携わることになったという状況の中で試行錯誤を続け、働くスタッフ一人ひとりの力を信じて組織の力に変えていった様子をお話しいただきました。とにかく風通しの良い職場にしたいと、対話の会を4回に分けて実施。当初は対話の会開催のために残業が発生することを営業の人からクレームを言われたが、やると決めたことはやると継続した。しだいに仕事ではないところで対話することが大事だと理解してもらった。(対話会の資料は参加者の笑顔が印象的でした)毎朝朝礼研修を実施している。日経新聞の記事の紹介。取材を受けるとESが上がり社員のモチベーションがあがるので、今は積極的に受けるようにしている。こうして、言いたいことを言ってもいいという風土ができてきて、現在は問題が顕在化してきたところ。業績が上がり、結果が出ることにより社員が元気になってきた。V字回復として取り上げられた日本テレビの『シューイチ』の動画の紹介。これから、本当の意味で社員の力を活かすにはどうしたらいいかを考えていく。
IMG_5076
(3)小巻亜矢さんのお話をきいて質問タイム
まず、3人一組で、聞いてみたいことを話し合いました。その後、活発に手が上がり、いろんな質問が出ました。
・サンリオピューロランドの運営に関わるようになった背景は?
 辻社長から社長の思いを引き継ぎ、女性の視点も加えて運営に関わってほしいと言われた。
・最初に仲間になってくれた人たちとはどうやって、仲間になったのか?
 人事・総務担当者と時間をかけて信頼関係を築いた。
・小巻亜矢さんがウィルス(外部からはいってきた異物という意味合い)と認識されていたのに改革をできたのはなぜ?
 常務に繰り返し情熱をもって話して理解してもらったことだと思う。でも、結果は数字で出すことを求められた。常務以外の他者を納得させるためには数字が大事ということだったと思う。ESの向上や来場者数など数字ではかれるもので変化を示した。
・会社が厳しいときに残った人なのに、なぜ改善が進まなかったのか?
 コスト削減で、委縮してしまいみんな、身動きができなくなっていた。負のスパイラルにはまっていた。このままダメになるより、何かやってダメになった方がいいと覚悟を決めてから、変化し始めた。
IMG_5075

IMG_5065
(4)グループディスカッション
今までの時間の中で、感じたこと、考えたことから、後半の時間で話し合いたいテーマを各自A4の用紙にかいてもらいました。書いてもらったテーマを「組織」、「信頼関係」、「対話」と3つのテーマに分け、それぞれ自分が対話したいテーマを選びチームに分かれて対話してもらいました。
IMG_5079
(5)小巻亜矢さんからのコメント
グループディスカッションで出てきたことに対して、小巻亜矢さんからコメントをいただきました。
・職場の信頼関係は嘘っぽいこともあると理解する。
・ありがとうを伝える。縁の下の力持ちをたたえる。認知、承認する。
・変革の継続。やり続けること。課題は寝かせられない。しつこい、せっかちな性格が活きた。
・組織変革ということは存在しない。組織変革をしようと思ってしたのではない。結果的にそれにつながったかもしれない。森(組織変革)を見ると、木(一つ一つの課題)が見えづらくなる。一つひとつの課題を躊躇せず解決していくことしかない。
・ルールや規則は徹底するのが難しい。「この一年間、これを大切にしていきませんか?」「あたたかな聴き方、優しい話し方(藤枝市立青島東小学校の取り組み)」を取り入れた。自分達でどうしたらいいのかをみんなで考えていく文化になった。
・まず、みんなのお母さんになろう。一人ひとりと面談をした120人と一人20分。これについては、自分をほめてあげたいと思う。
・経営者として自分が大変になった時に、そもそもなぜやっているのか?を自問自答することによって、自分がやりたかったことなんだと気づき、力がわいてくる。
IMG_5080

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
(6)小巻亜矢さんからのリクエストタイム
リアルな小巻亜矢さんの現在のお悩みをみんなで考えました。質問、アドバイス、自分の経験など活発に意見がでました。小巻亜矢さんがそれぞれの意見に、まっすぐな姿勢で受け止めてくださっていて、参加者も真剣に活発に意見を出し密度の濃い時間になりました。

(7)チェックアウト(今日の学び、感想)を行い終了。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
=====ライブで心に響いたこと(アンケートより抜粋)=====
・人との「対話」が第一歩なのだと言うこと。人一人ひとりを大切にすること、それを実践されている小巻さんにとても感銘を受けました。(N.K)
・人は、嫌な面はあるけれど、嫌な人はいない。職場の人間関係は、理解関係。(えみ)
・変革を意図したものではなく、課題を1つ1つつぶした結果、変革になった。(T.U)

=====ライブを通じての持ち帰り活用したいこと(アンケートより抜粋)=====
・心を伝えること、信じることを大切にします。(かな)
・ノウハウとかではなくて、「光」を信じて行動するスタンスが大事だと感じました。(上野羊一さん)
・つらいときは、自分の腹にきく。(たな)

====ゲストプロフィール====
小巻亜矢さん 株式会社サンリオエンターテイメント取締役/株式会社Nal代表取締役/NPO法人ハロードリーム実行委員会 代表理事/米国CCC,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー/米国CTI認定プロフェッショナルコーアクティブコーチ

株式会社サンリオ入社後、結婚退職、出産を経て、化粧品部門の立ち上げで復帰。女性のメンタル面からの支援と子育て支援のため心理学、コーチングを学び、2008年 株式会社Nal、同時に教育支援NPOハロードリーム実行委員会を設立、代表理事を務める。自らのがん罹患体験から2010年、子宮頸がん予防啓発プロジェクトHellosmile(ハロースマイル) を立ち上げメディア、公的機関、複数企業とのコラボレーションで活動の拡大、啓発に尽力しいるほか、JFN全国38局ネットの番組『Hellosmile Lounge』でラジオパーソナリティをつとめる。2014年7月より株式会社サンリオエンターテイメント顧問、2015年7月取締役に就任し、テーマパークの運営に従事している。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
以上、2月ライブ担当は、しょご(木越省吾)、くみ(水野公美)みさえ(戸田裕子)の3名でした。